2022/2/20

社員は週休3日制を望むか

週休3日制

 今週は水曜日が天皇誕生日なので多くの会社が週休3日になると思う。ある調査で、週休3日制になったときにどの曜日に休みたいかという質問があったが、水曜日の人気が最も高かったことを記憶している。今週はそれを体験できるわけである。

 2日出勤して1日休み、また2日出勤して2日休むというサイクルは、労働者にとっては魅力ある働き方ではないかと思うが、週休3日制になれば現実のものとなる。ただ、一方で収入面への影響を気にする人も多いだろう。

 これについて、マイナビが「週休3日制の意識調査」というのを行なっているので、その結果を概観してみよう。

 週休3日制の利用意向について、勤務日数の減少に併せて収入も減少する場合の結果は次の通りである。
①利用したい(8.1%)
②どちらかといえば利用したい(13.4%)
③どちらかといえば利用したくない(30.9%)
④利用したくない(47.6%)

 およそ8割は③④の「利用したくない」を選択しており、やはり収入減少への抵抗は強いようだ。

 次に、1日の労働時間が増えて収入も変わらない場合は、
①利用したい(16.1%)
②どちらかといえば利用したい(30.0%)
③どちらかといえば利用したくない(28.4%)
④利用したくない(25.5%)

 と、③④の「利用したくない」は6割強と少し減少する。とはいえ、①②の「利用したい」は4割弱でまだ少数派である。労働時間が同じであれば、完全に会社・仕事から解放される(はずの)休日が増える方がよいと思うのだが、そうでもないようだ。

 それでは、1日の労働時間も収入も変わらない場合はどうだろうか。さすがにこの条件であれば、ほとんどの人は賛成派となるのではないかとの思いで結果を見てみると、
①利用したい(48.0%)
②どちらかといえば利用したい(29.9%)
③どちらかといえば利用したくない(12.3%)
④利用したくない(9.8%)

 と、それでも「利用したくない」が2割強存在する。時間当たりの賃金は増えることになるので、普通に考えれば、全員が「利用したい」を選ぶと思うのだが。

 確かに、企業業績への影響や、多忙で仕事が回らなくなることなどの懸念はあるものの、経営者ならともかく、社員がそのようなことを心配して反対するものだろうか。中には休みだと家に居場所がなく職場に出る方がよいという人もいるだろうが、2割もいるとは思えない。実施ははなから無理との諦めから、選択しているということか。正直、謎である。

 週休3日制の導入は、多くの社員に喜びをもって迎え入れられるもの、とは言えないようである。            

 


 過去記事は⇒ミニコラムもご参照ください。
 お問い合わせは⇒お問い合わせフォームをご利用ください。

にほんブログ村 経営ブログ 人事労務・総務へ

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
 

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村に参加しています。