人事評価アンケート


 当オフィスでは、人事評価に関する社員アンケートの作成および結果分析を行っています。
 
アンケートの目的

 現在の評価制度が社員にどのように受け止められ、運用されているかを把握することで、制度の改善や抜本的な見直しにつなげます。また、結果を社員にフィードバックすることで、評価や面談に対する課題を認識してもらい、より適切な運用を企図します。

アンケートの対象

 アンケートは通常、評価者と被評価者に分けて行います。評価者だけという場合もありますが、被評価者に行うことで、部下からみた上司の評価の実態が明らかとなり、それをフィードバックすることで、上司の評価能力の向上に役立てることができます。

アンケートのタイミング

 アンケートのタイミングは、制度を実施(あるいは試行)して一定期間(たとえば1年)を経過してからと、長年運用してきてからの大きく2つがあります。一般的に、前者は制度の細かな修正が目的で、後者は、制度の抜本的な改定が目的となります。

アンケート内容

 仕組みと運用状況とに分けられます。どちらかといえば、制度開始直後のアンケートでは仕組みが中心となり、開始から長年経過した後のアンケートでは運用状況が中心となります。
 質問方法は、選択と記述の混合が一般的です。設問数は、内容によりますが、30~50といったところです。サンプルは以下の通りです。
 
Q.部下の自己評価とあなたの評価との相違は、たくさんありましたか?
 ① たくさんあった
 ② 少しだがあった
 ③ ほとんどなかった

Q.能力評価の際に困っていることは何ですか(複数選択可)? ①~⑦以外のものもあれば、⑧その他のカッコ内に記入して下さい。
 ① 評価項目の定義がよくわからない
 ② どの評価項目に該当するかがわからない
 ③ 似たような評価項目があり、判断に迷う
 ④ 部下の日常行動を見ることが難しい
 ⑤ 適当な評価項目がない
 ⑥ 評価項目が実務に即していない
 ⑦ 評価基準がわかりづらい
 ⑧ その他 (                    )

Q.未達成の原因等の話し合いは十分に行われていると思いますか?
 ① 十分に行われている
 ② 十分とは言えないが行われている
 ③ ほとんど行われていない

 通常、目標管理や面談制度の運用状況など、評価に関連する事項についても確認をしていきます。人事評価制度以外に資格等級制度や報酬制度、福利厚生制度、能力開発制度など他の人事諸制度に関するアンケートと一緒に行うこともできます。さらにアンケートに加えて、ナマの声を把握するために社員のヒアリングを実施するケースもあります。

結果分析

  アンケート結果から、制度・運用の問題点を明らかにします。その上で修正課題や具体的な対応策を提案します。提案にあたっては、すぐに取り組むべきこと、年度中に取り組むべきこと、中期的な課題とすべきことなど、計画性を意識して実効性を高めるようにします。

 
評価制度運用の実態を客観的に把握するために、社員アンケートは有効ですので、参考にしていただければと思います。