新卒者定着支援プログラム |
定着支援の必要性
新卒者のうちの3割が入社後3年以内に辞めてしまうといわれています。実際、平成29年の厚生労働省の調査では、大学卒業後3年後の離職率は32.2%で、高卒は40.8%です。
早期離職は、若年者のキャリアにとってもマイナスが大きいですし、企業側にも、採用や人材育成のコストや手間が増大すること、企業イメージが悪化することなどのデメリットを抱えています。
企業として若年社員の離職を防ぐことは大きな課題といえますが、一方で、離職の理由はさまざまであり、また、離職者の本音も不明のことが多いため、なかなか有効な手が打てないというのも事実です。中には、うちの業界はこんなものだと、半ばあきらめてしまっている企業も見受けられます。
そのような企業を支援するため、当オフィスでは若年社員の定着率を高めるためのプログラムを実施しています。
プログラムの内容
プログラムの基本的な内容は次のとおりです。中身は企業の実態やニーズに応じて変わってきます。
1.離職の実態確認 2.原因把握 3.課題の設定 4.方策の立案 5.実行計画の策定と実施 |
1.離職の実態確認
直近10年間について、部門・部署・勤続年数ごとの離職率を確認します。
2.原因把握
(1)離職理由の洗い出し
離職理由を個人ごとに整理していきます。その際、表面的な理由だけでなく、本音部分もできるだけ把握するようにします。
(2)離職理由の基となる原因や背景の洗い出し
就業環境の問題や評価制度の問題など、離職の根本的な原因・背景を洗い出します。社員満足度調査などの資料があれば、それも参考にします。
(3)他の原因・問題のチェック
労働時間、賃金制度など一般的な離職理由となるものや、採用や配置のミスマッチや育成機能の不全など、新卒者の定着にあたって問題となるものがないかチェックします。
直近10年間について、部門・部署・勤続年数ごとの離職率を確認します。
2.原因把握
(1)離職理由の洗い出し
離職理由を個人ごとに整理していきます。その際、表面的な理由だけでなく、本音部分もできるだけ把握するようにします。
(2)離職理由の基となる原因や背景の洗い出し
就業環境の問題や評価制度の問題など、離職の根本的な原因・背景を洗い出します。社員満足度調査などの資料があれば、それも参考にします。
(3)他の原因・問題のチェック
労働時間、賃金制度など一般的な離職理由となるものや、採用や配置のミスマッチや育成機能の不全など、新卒者の定着にあたって問題となるものがないかチェックします。
3.課題の設定
特に重要と考えられる原因や背景、問題に基づいて課題の設定を行います。通常は3個程度を設定しますが、1つに絞り込むことや、5つ以上の課題を設定し長期的に取り組むこともあります。
4.方策の立案
方策は、基本的に個々の課題に即して立案しますが、課題をスムースに進めるには社員の意識改革が必要な場合も多いことから、「人材を大切にする文化の育成」などの全社的な課題に基づいて方策を掲げることもあります。
5.実行計画の策定と実施
立案した方策を実施することになりますが、その際のポイントは、目標を明確化することと、計画的に進めることです。
目標は3年計画の場合、3年後および各年の定着率(または離職率)の数値目標を掲げ、これに基づいてマネジメントサイクルを回していくことになります。
計画づくりにあたっては、実施する方策の優先順位が大切となります。優先順位は、たとえば次のように考えます。
なお、ここでいう重要度とは、設定された課題の中での相対的なものであり、絶対的に重要度が低いものは、そもそも課題にすべきでないと考えてください。
最後に簡易版ですが、実行計画の例を示しておきます。
特に重要と考えられる原因や背景、問題に基づいて課題の設定を行います。通常は3個程度を設定しますが、1つに絞り込むことや、5つ以上の課題を設定し長期的に取り組むこともあります。
<課題の例> ・労働条件の改善 ・人間関係の改善 ・仕事内容や進め方の改善 ・将来の不安の解消 ・人材ミスマッチの解消 ・コミュニケーションの活発化、等 |
4.方策の立案
方策は、基本的に個々の課題に即して立案しますが、課題をスムースに進めるには社員の意識改革が必要な場合も多いことから、「人材を大切にする文化の育成」などの全社的な課題に基づいて方策を掲げることもあります。
<方策の例> ・トップの決意表明 ・長時間労働対策 ・給与制度の見直し ・コミュニケーション活発化 ・役割権限の拡大 ・相談体制の充実 ・メンタ―制度の導入等 |
5.実行計画の策定と実施
立案した方策を実施することになりますが、その際のポイントは、目標を明確化することと、計画的に進めることです。
目標は3年計画の場合、3年後および各年の定着率(または離職率)の数値目標を掲げ、これに基づいてマネジメントサイクルを回していくことになります。
計画づくりにあたっては、実施する方策の優先順位が大切となります。優先順位は、たとえば次のように考えます。
優先度 | 方策の内容 | 具体例 |
1 | 全体の方針に関わるもの | トップの決意表明など |
2 | コンプライアンスや安全管理上問題があるもの | 長時間労働対策やサービス残業など |
3 | 重要度が高く、手を付けやすいもの | 職場ミーティングや仕事の進め方の見直しなど |
4 | 重要度が高いが、時間がかかるもの | 賃金の改定や能力開発体系の策定など |
5 | 重要度は低いが、手を付けやすいもの | メンタ―制度の導入など |
6 | 重要度は低く、時間がかかるもの | キャリアカウンセリングの実施など |
なお、ここでいう重要度とは、設定された課題の中での相対的なものであり、絶対的に重要度が低いものは、そもそも課題にすべきでないと考えてください。
最後に簡易版ですが、実行計画の例を示しておきます。
方策/実行時期 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 備考 | |||
上期 | 下期 | 上期 | 下期 | 上期 | 下期 | ||
トップ決意表明 | ⇒ | 経営課題に設定 | |||||
長時間労働削減 | ⇒ | ⇒ | ⇒ | 毎年目標を立て実行 | |||
職場ミーティング | ⇒ | 月1回半年間実施 | |||||
能力開発計画の見直し | ⇒ | 2年目上期から施行 | |||||
メンタ―制度の導入 | ⇒ | ⇒ | 3年目から本格導入 | ||||
コミュニケーション研修 | ⇒ | ⇒ | 当初は若年者と管理者対象 |