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2020/12/20

ジョブ型雇用の今後

 コロナ禍に伴ってジョブ型雇用がクローズアップされている。

 リクルートキャリア社の『「ジョブ型雇用」に関する人事担当者対象調査2020』によれば、 ジョブ型雇用の導入済・導入企業が導入の理由として、「新型コロナウイルスの影響により、テレワークなどに対応し業務内容の明確化が必要になったため」を3番目(46.3%)に挙げている。

 ちなみに1番目は「特定領域の人材(デジタル人材など)を雇用するため職種別報酬の導入が必要になったため」(54.3%)で、近年のデジタル化の急進展を受け、専門人材を処遇するためにジョブ型雇用の必要性が高まっていたところに、今般のコロナの影響が流れを加速させたといえそうだ。

 ジョブ型雇用と対比されるのが従来の「メンバーシップ型雇用」である。両者の違いを一言でいえば、仕事に人を当てはめるのはジョブ型雇用で、人に仕事を当てはめるのがメンバーシップ型雇用ということになる。欧米企業がジョブ型雇用、日本企業がメンバーシップ型雇用という理解でもよいだろう。

 リクルートキャリア社の調査で、「メンバーシップ型雇用」のメリットとして上位に挙げられたのは、

①職種を限定しないため、柔軟に配置ができる(45.0%) 
②ジョブローテーションが可能で、本人の特性にあわせて育成できる(39.0%) 
③勤務地を限定しないため、柔軟に配置ができる(35.4%)

 である。このように処遇に柔軟性を持たせられるのがメンバーシップ型雇用の特長といえる。これらを裏返せば下記のようにジョブ型雇用のデメリットとなる。

①職種を限定するため、柔軟な配置ができない
②ジョブローテーションができないので、多様な経験を持つ人材の育成が難しい
③勤務地を限定するため、柔軟な配置ができない
 
  これまでにも何度かジョブ型雇用のブームがあったが、結果として広まらなかったのは、①③の要因が大きい。加えて、日本の労働法制や労働市場もジョブ型雇用に対応していないため、ジョブ型雇用は使い勝手が悪かったのだ。

 一方、「メンバーシップ型雇用」の課題として上位に挙げられているのは、

①育成に時間がかかる(35.5%)
②専門性がつきにくい(33.6%)
③勤務地を変えてもらうときに退職リスクがある(31.2%)

 である。このうち、①②の課題に対応するためにジョブ型雇用のニーズが高まってきたわけである。ジョブ型雇用には先に示したようなデメリットがあるのだが、それ以上にデジタル化への対応が急務であり、デジタル人材の獲得が切迫しているということだろう。

 とはいえ、大半の企業にとってジョブ型雇用はまだ現実的ではないと思われる。リクルートキャリア社の調査でも、現状の導入率は12.3%に過ぎない。ジョブ型雇用が広まるといっても、今のところ一部の大企業やITベンチャーなどに限られそうである。また、その中身も職務等級に基づいて職種別賃金を定めるような本格的なものではなく、職種別採用といった部分的なものに留まることが予想される。     
 

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