2020/12/13

なぜ職場でコミュニケーションが必要か

 
 仕事を進める上でコミュニケーションが重要になるのは言うまでもない。多くの経営者が、社員に求める能力としてコミュニケーション力を挙げる。採用にあたって、コミュニケーション力を問わない企業は皆無だろう。

 それでは、なぜ仕事にコミュニケーションが必要なのか。エン・ジャパン社が実施した「職場でのコミュニケーション」意識調査で、「コミュニケーションがうまく取れるかどうかが、どう仕事に影響するか」を見ると、上位に挙がったのは次の事項である。

・人間関係のストレスが軽減する(78%)
・ミスやトラブルが減らせる/無くなる(71%)
・仕事の効率が上がる(69%)

 他に、「仕事自体が楽しくなる(61%)」「周囲から信頼が得られる(38%)」などがあり、大きく分けると、①人間関係、②仕事そのものへの影響があることがわかる。コミュニケーションは、この2つのレベルアップに必要と言えそうだ。①と②は相互に結び付いており、①が良くなれば、②にも好影響を与え、それによりさらに①が向上するという循環も想像できる。もちろん、その逆の負のスパイラルも考えられる。

 ところで、コミュニケーションがうまく取れているのはなぜだろうか。同調査で「うまく取れていると思う理由」として上位に挙げられたのは以下である。

・気軽に質問・相談ができる上司・同僚がいる(62%)
・仕事に必要な情報の共有はスムーズにできているから(46%)
・自らコミュニケーションを取る努力をしているから(42%)

 派遣社員向けのサイトの調査なので、正社員とは違う立場からの回答が多いと思われるが、正社員や管理職であっても内容は大差ないのでないだろうか。上位2つは、基本的に会社の体質や上司の問題である。

 社員や部下のコミュニケーション力不足を嘆く経営者や管理者は、まず、コミュニケーションが取りやすい職場づくりができているかをチェックしておきたい。さらに、自らのコミュニケーション力も振り返る必要もがある。たとえば、部下が報告に来ないことを不満に思う人は、自分にも非がないかを考えてみてはいかがだろうか。

 それでは、どのような点に留意すればよいか。同調査の「コミュニケーションでどのようなことに気をつけているか」を見ると、上位は次の通りである。

・感じの良い挨拶をする(68%)
・明るい笑顔で接する(62%)
・適切な距離感を保つ(57%)

 これらも派遣社員というよりは、経営者を含めてすべてのビジネスパーソンに必要といえそうだ。     
 

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