2022/9/18

部下を動機づける“SDGs”

 評価フィードバック面談や1on1ミーティングなどで、上司は部下に今後の取り組み課題を設定してもらうのが一般的である。そのとき部下は、「頑張ります!」とその場では答えるものの、実際にはなかなか行動に移さなかったり、移したとしてもすぐにやめてしまったりすることも多いと思う。

 そういった事態を減らすためには、課題の実践に向けて部下を動機づけておく必要がある。端的にいえば、その課題を実践することのメリットを認識してもらうということだ。

 何に動機づけられるかは人それぞれで、いろいろな事項があるだろうが、ここでは多くの部下に有効なものを4つ、“SDGs”というキーワードで示したい。

 まずはSで、これは「組織に貢献できる・影響を与える」というものだ。「しき」のSである。「あなたが○○することで、今期の課の業績目標の達成が確実なものとなる」など、部下の行動や努力が組織に貢献することを分かりやすく示すことである。なるべく直接的・具体的に示すのが望ましい。人は何かに所属していたいという社会的欲求があり、その所属しているものに貢献できるのであればやる気が高まる。

 次のDは「誰かの役に立つ」で、「れか」のDである。お客様や他部署・自部署のメンバーなどが、「△△で困っていて、あなたが○○してくれることで解決ができ大変喜ぶ」などだ。誰かに喜んでもらえる、感謝されるというのも大いにやる気を高める。

 3つ目のGは「成長できる」である。「成長(Growth)」のGで、「あなたが○○を経験することで、専門スキルが得られるとともに、人脈も増えてもっと成長できる」などだ。自己成長につながるというのは、特に若手社員に有効である。彼・彼女らは、仕事を通じて自分がどれだけ成長できるかに大きな関心がある。とはいえ、成長できるかどうかは自分ではわかりづらいものだ。上司から、その点を明確にすることでチャレンジ意欲が高まるはずである。

 最後のsは、「給、与、格」のSである。「○○をすることで評価が上がって昇給・昇格につながる」といったことだ。もっとも、このような金銭的インセンティブを口にするのは、あからさますぎて引いてしまう部下もいる。せいぜい「評価も上がって賞与も増えるよ」といった具合に最後の付け足し程度に言うのが適切だろう。その意味で小文字の「s」である。

 このSDGsはさまざまな場面で活用できるが、中でも有効なのは行動の改善を求める場合である。褒められたことや、自分が得意なことに関しては自ずとやる気は出るものだが、改善を求められたことに関してはどうしても消極的になりがちである。これをポジティブに受け止めてもらうために、改善によりどのようなメリットが期待できるかをハッキリ示すことである。上司にとって、部下の行動改善は大切なことでありながら、なかなか難しいことでもある。このSDGsを活かして、ぜひ効果的に実施してほしい。       

 


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