2022/7/2
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パワハラによる労災支給が増えている |
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厚生労働省が6月24日に公表した2021年度「過労死等の労災補償状況」によれば、精神障害に関する支給決定件数(629件)のうち、パワーハラスメントに起因するものが最も多かった。
※なお、2019年度までパワハラに該当するのは「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の1項目のみ。
項目が変わったこともあるが、2020年度以降、大きく増えていることがわかる。その要因としては、①パワハラそのものが増えていること、②労災への意識が高くなり請求が増えていること、が考えられる。 ある企業の担当者から聞いたが、近年、セクハラに対する理解・防止意識が浸透してきており、職場でのセクハラ行為は減少しているとのことだ。これが一般的な事実であれば、上記の支給決定件数の推移でセクハラが増えているのは、②の要因が大きいといえそうだ。一方、パワハラに関しては、①②のいずれの要因もあるため、セクハラに比べて大幅な増加を示しているという推論も成り立つ。 今後、パワハラに対する防止意識が高まれば、①の要因が減少し、件数の伸びも鈍くなってくる可能性がある。2020年度から2021年度の増加率は前年に比べて低いので、すでにその兆候はあるのかもしれない。希望的観測に過ぎないが、来年の調査では増加率がさらに低くなることを願う。 にほんブログ村に参加しています。 |
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