重本コンサルティングオフィス
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2020/7/20

なぜ自己評価をするのか

 人事評価にあたって、まず部下自らが評価を行う自己評価制度のある企業は多い。2018年の労務行政研究所の「人事労務諸制度実施状況調査」によれば、自己評価を実施している企業は67.3%で、およそ3分の2にのぼる。大企業では8割以上実施しているのではないかと思う。

 筆者も評価制度構築の際は、自己評価を取り入れるよう勧めている。概ね同意が得られるが、なかには消極的な姿勢を示す経営者や担当者もいる。その最大の理由は、過大評価してくる部下を説得するのが大変というものだ。確かに、そういった問題はあるものの、やはり自己評価のメリットは大きいというのが筆者の見解だ。今回はなぜ自己評価する必要があるかを考えてみたい。

 自己評価の目的は、大きく2つある。
 1つは、被評価者の「内省」のためだ。自己評価は、自分の上げた成果や職務遂行プロセスを振り返り、今後さらに改善していくために、自身に内在する問題点を見つけるものである。他者から指摘されるのではなく、自身で見出すことに意味がある。自分で見つけたことであれば、それを改善することに納得がいくからである。

 もう1つは、評価者への情報提供のためである 評価者は部下の業務遂行の様子をすべて把握しているわけではない。むしろ、把握していない部分のほうが多いだろう。そこで、部下自身が評価をすることで、上司が見ていない、あるいは見落としていた部分を補おうとするものだ。
 このとき、評価者が部下の自己評価を参考とするのか、あるいは参考としないのかは企業のルール次第だが、少なくとも上司評価にまったく影響を与えないということはないはずだ。その意味で情報提供機能は多かれ少なかれ発生するといえるだろう。

 ただ、この目的が強く出すぎると、自己評価は評価を高めるためのアピールツールとなり、過大評価の温床となってしまう。2つのうち、重きを置くべきは1の「内省」の方で、こちらが自己評価の本旨といえるだろう。

 それでは、「内省」についてもう少し踏み込んで考えてみよう。そもそも、なぜ内省が求められるのかといえば自己成長のためである。

 成長していくには、まず、現状がどのレベルにあるかを認識する必要がある。そうしなければ、今後どれだけ成長したかがわからないし、また、成長のために取るべき手段も不明確となる。学習でもスポーツでも、初級レベル、中級レベル、上級レベルでトレーニングの仕方が異なる。レベルが不明であれば、何が適切なトレーニングかわからない。

 そのために定期的な評価によりレベル確認をするわけだが、上司による評価には限界がある。上司の評価スキルの問題もあるし、適切な評価のできる上司に出会えたとしても、部下の定年まで継続的に評価してくれるわけではない。やはり一番適正な評価が期待できるのは自分自身である。

 ということで内省が求められるわけだが、自分を客観的に評価するというのは難しい。多くは甘い評価になりがちである。そこで、自己評価が妥当かどうかを見定める機会となるのが上司のフィードバックであり、会社の評価ということになる。

 上司や会社の評価が正しいとは限らないが、少なくとも他者から見た評価であるのは間違いない。他者からどう見えたのかは、思いもしない気づきを与えるはずだ。ギャップがあるのなら、そのギャップの理由をしっかり受け止めることが自身の自己評価力を高め、ひいては長期的な成長につながる。どれだけ自分を客観視できるかにより、今後の成長度合いが違ってくるということだ。

 このような自己評価-問題の発見(気づき)に加えて、自分が気づかなかった点について上司からフィードバックを受けることで育成効果が2倍にも3倍にもなるのである。

 「評価制度は人材育成のため」と標榜する企業がほとんどだと思う。であれば、自己評価制度も実施するというのが自然の流れといえる。     
 

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