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2019/9/9

就職氷河期世代の就労支援

8月30日、厚生労働省は、就職氷河期世代の就労支援のために、令和2年度予算の概算要求に盛り込んだ施策内容と、既に実行に移している施策の概要を公表した。予算規模は1,344億円に上るもので、政府の本気度がうかがわれる。

 就職氷河期世代とは、厚生労働省によると、概ね1993(平成5)年~2004(平成16 年)年に学校卒業期を迎えた世代で、2019 年4月現在、大卒で 37~48 歳、高卒で 33 歳~44 歳くらいの人たちである。
 中心となる35 歳~44 歳で、「正規雇用を希望していながら現在は非正規雇用で働いている者」が約50 万人(35 歳~44 歳人口の3.0%)、「非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者(就業を希望しながら、様々な事情により求職活動をしていない長期無業者を含む)」が約40 万人(35 歳~44 歳人口の2.4%)ということである。

 「その就職期が、たまたまバブル崩壊後の厳しい経済状況にあったが故に、個々人の意思等によらず、未就職、不安定就労等を余儀なくされた(厚労省の説明)」世代である。

 確かに、企業の人員構成で、この世代が極端に少ないケースをよく見かける。業績低迷により採用を抑えた影響である。40歳前後といえば、中間マネジメント職あるいは一般職のベテランとして、現場の第一線で中核となる存在のはずだが、そこがごっそり欠けているのだ。

 このような中核層の不在は、若年層の育成にも悪影響を及ぼす。指導経験が乏しく育成スキルの劣った社員から指導を受ける一方で、頼りとなる先輩やモデルとなる先輩が少ないためである。何年にもわたって新卒採用を抑制したツケが、今になって回ってきており、対応に頭を悩ます企業は多い。

 言葉は悪いが、これまで事実上“放置されていた”氷河期世代に支援の手を差し伸べる背景には、いうまでもなく現在の人手不足がある。高齢者や女性に加え、この凍った世代にもスポットを当て、戦力化しようということだ。

 とはいえ、正社員経験のない(あっても少ない)35~45歳の人たちを企業が喜んで雇用するかといえば、なかなか難しい。正社員としては、新卒者か経験者しか受け入れたことのない多くの企業が二の足を踏むのは想像に難くない。筆者も何人かの経営者に尋ねてみたが否定的な回答が多かった。

 ただ、世間は捨てたものではない。中には、率先して採用しようとする企業もある。大手総合物流企業の山九は、政府が進める「就職氷河期世代支援プログラム」に賛同し、就職氷河期世代を正社員として毎年100名、3年間にわたって中途採用すると発表した。選考にあたっては、採用のミスマッチを未然に防止するため2・3日間程度の社会人インターンシップを行うということだ。

 今後、こういった企業が次々と現れることを期待したい。その際には、やみくもに受け入れるのではなく、山九のようにきちんと受け入れ態勢を整え、企業側、雇用された側双方がウィンウィンとなることを望む。中途半端な採用をしてミスマッチを招き、彼・彼女らがつかみかけた自信と希望を失わせるのだけは避けてほしいものである。 
 

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