重本コンサルティングオフィス
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2019/5/20

70歳まで働く時代に

 
 政府は5月15日に開催した「未来投資会議」で、70歳まで働けるよう法整備を進める方針を示した。

 事務局作成の資料によれば、65歳から70歳までの就業機会確保について、多様な選択肢を整備したうえで、労使間でどの選択肢を用意するか話し合う仕組みを検討するとのことだ。労働者は会社ごとに設定された選択肢に基づいて65歳以降の働き方を決めることになる。

 選択肢として考えられているのは次の7つである。

①定年廃止
②70歳までの定年延長
③継続雇用制度導入(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
④他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
⑤個人とのフリーランス契約への資金提供
⑥個人の起業支援
⑦個人の社会貢献活動参加への資金提供

 現状の高年齢者雇用法の規定と同様のもの(①~③)に加え、④は他企業への再雇用支援、さらに⑤~⑦は独立支援と多様なものを想定しているのが特徴である。

 法制化は2段階で進める方針を示しており、第1段階は、

①上記の①~⑦といった選択肢を明示した上で、70歳までの雇用確保の努力規定とする。
②必要があると認める場合は、厚生労働大臣が、事業主に対して労使で計画を策定するよう求め、計画策定については履行確保を求める。

 という内容で、2020年の法案提出を目指すとのことである。

 第2段階は、第1段階の雇用確保の実態の進捗を踏まえ、多様な選択肢のいずれかについて義務化を検討するという。その際、罰則として、現行法のような企業名公表も考えているようだ。 
 混乱が生じないよう、65歳(2025年に施行完了)までとした現行法制度は、改正を検討しないとしているので、義務化は2025年以降の話になりそうである。

 なお、70歳までの就業機会の確保に伴い、年金支給開始年齢の引上げは行わないが、現在は70歳までとなっている年金受給開始年齢を拡大するという。

 内閣府の平成29年「高齢者の健康に関する調査」によれば、55歳以上の就労者のうち、66~70歳まで働きたいとするのは8割近くにも上り、旺盛な就労意欲があることがわかる。一方、企業側にも人手不足等による労働力のニーズはある。

 ただ、高齢者の望む仕事内容・収入と企業が望むそれとがマッチするかが問題で、実際、60歳以上の雇用でさえ課題を抱える企業が多い。それが解決しないうちに、70歳雇用が法制化されれば、さらに混乱を招くのは必至である。特に、70歳雇用の前提として、65歳以上定年制が義務化されれば、混乱はさらに大きなものとなるに違いない。

 かつて定年は55歳で、70歳といえば杖をついてよぼよぼ歩く老人というイメージだったが、現在の70歳にそういったイメージはない。当時とくらべて、10~15歳位は若返っているというのが多くの方の実感だろう。その意味で、70歳雇用は働く側からみれば十分可能である。ただ、受け入れる企業側からすると、「そう簡単にはいかない」というのが本音のところだろう。
 

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