2024/11/10
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ジョブ型人事と降格 |
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ジョブ型人事には、社員の自律的なキャリア形成や専門人材の育成・活用、若手社員の抜擢といったメリットがある一方、長年、メンバーシップ型人事になじんできた日本企業には、運用上の難しさがある。問題の1つが、期待される役割を果たせなかった社員の降格、それに伴う賃金の引き下げである。
PIPは手間がかかるものであり、上司の負担も大きいので、PIP対象となる前に普段の1on1等によりパフォーマンス改善を目指すのが本筋ということだ。また、1on1を通じて降格の予見可能性を与えていく(アフラック生命)という指摘もあった。 ②激変緩和措置 降格に際して、もう1つ必要なのは報酬への配慮である。これも多くの企業で指摘されていた。主な事例は以下の通りである。 ・変更後3年間、減額幅を一定範囲に抑える緩和措置(富士通) ・減額幅の上限を管理職は5万円、非管理職は1.5万円とする(オムロン) ・毎年5%以内の減額となるよう設定(リコー) ③その他の取り組み 他にも以下のような取り組みがある。ポストオフへの納得性を高め、モチベーション低下を防ぐ取り組みといえる。 ・他ポストへのチャレンジ奨励(富士通、ソニーなど) ・リスキリング支援(アフラック生命) ・キャリアカウンセラーの紹介(富士通) 興味深いのは、管理職の任期を原則 4 年とするテルモの取り組みである。パフォーマンスが高い社員以外は交代をデフォルトとすることで、ポストオフに対する抵抗感を減らすことができる。 このように指針では、各企業の取り組みが記載されているものの、「降給・降格に関しては、厳しい運用はできておらず、降格については明確な基準を整備できていないのが実態(三井化学)」というのが正直なところかと思う。有能な若手の抜擢と裏腹に、ポストオフとなった社員の処遇をどうするか、試行錯誤は続くとみられる。 にほんブログ村に参加しています。 |
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