重本コンサルティングオフィス
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2018/7/9

高度プロフェッショナル制度が法制化~その1

 
 
 6月29日、働き方改革法案が参議院で可決・成立した。改正事項は多岐にわたるが、注目の1つの高度プロフェッショナル制度(脱時間給制度)について、内容とメリット・デメリットなどを整理してみたい。まず今回は内容の確認である。

 高度プロフェッショナル制度とは、一定要件を満たす労働者を、労働基準法に定める労働時間規制(労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定)の適用除外にする制度である。したがって、制度の対象者には、1日8時間・週40時間労働や1日45分の休憩、1週に1日の休日といった縛りはなくなることになる。

 法に定める一定要件とは、以下のものだ。

① 労使委員会で4/5以上の賛成決議を行い、行政官庁に届け出ること
② 高度の専門的知識が必要で、労働時間と成果との関連性が高くないものとして厚生労働省令で定める業務(→ディーラやアナリスト、コンサルタント、研究開発等)であること
③ 労働者の同意を得ること
④ 書面等により職務を明確に定めること
⑤ 年収が労働者1人当たりの給与の平均額の3倍を相当程度上回る水準であること(1075万円以上)
⑥ 健康管理時間(=在社時間)を把握すること
⑦ 1年間を通じ104日以上、かつ、4週間を通じ4日以上の休日を与えること
⑧ 次のいずれかの措置を講ずること
 ア.勤務インターバル措置
 イ.1月または3月の健康管理時間の上限措置
 ウ.2週間連続の休日確保措置
 エ.健康管理時間が一定限度を超えた者または労働者の申出による健康診断
⑨ 健康管理時間の状況に応じた措置(通常のものとは別の有給休暇の付与、健康診断の実施等)を講ずること
⑩ 対象労働者の同意撤回手続きを定めること
⑪ 苦情の処理に関する措置を講ずること
⑫ 同意しなかつた者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと
⑬ ⑦~⑨の実施状況を報告すること

 野党から「残業代ゼロ法案」「過労死促進法案」などの指摘を受けたこともあり、このように種々の要件が課せられることになった。万一、本制度の下で過労死などが起きれば、政権批判が高まるのは必至である。防止のために入念な措置を用意したと考えられる。

 確かに、要件を満たせば過労死等のリスクは低くなる。ただ、③の労働者の同意などは、積極的な同意か消極的な同意かで実態は大きく異なってくる。同意せざるを得ないような状況下で対象となり、成果を求められれば、今以上に高密度・高ストレスの労働を強いられる可能性もある。 こういった点も踏まえ、次回は高プロ制度のメリットやデメリット、その他留意事項を整理してみたい。
 

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