2022/8/28

面接官の態度が入社に影響

 転職にあたって入社するかしないかの決定要素には、仕事内容や給与待遇、会社の成長性や安定性、組織風土、職場の雰囲気など様々ある。こういった本来的な要素の他に、面接での印象というのも大きい。面接の印象は、ほとんどすべて面接官の印象といってよいだろう。

 本来、社員の1人にすぎない(社長の場合は別だが)面接官の印象でもって判断するのは非合理的とも思えるが、情報が不足する中、面接官の印象=会社の印象と考えるのも理解できる。

 人材採用サービスのエン・ジャパンの「企業・面接官対応の応募者への影響」というアンケートで、転職経験者に「転職活動中、面接や企業の対応で”この会社には入社したくない”と思ったことはありますか?」との質問をしたところ、72%が「ある」と回答している。

 また、「転職活動中、面接や企業の対応で”この会社に入社したい”と思ったことはありますか?」との質問には、80%が「ある」と回答している。

 このように、面接官の言動が入社に影響したとする転職者がかなりの割合いることがうかがえる。

 同調査で、“入社したくない”と思った理由のトップ3は「面接官の態度が不快だったため」(49%)、「求人情報と面接の話に齟齬があったため」(33%)、「想像していた仕事とずれがあったため」(30%)で、やはり態度面の問題が大きいことがわかる。

 「面接官の態度」の具体例に、オンライン面接で正面を見ない、転職に対する否定的な発言等が挙げられている。

 特に社長であれば、その会社の雰囲気も推して知るべしということになろう。志望者の中にはそういった対応を気にしない人もいるだろうから、そのような打たれ強い人材を見出すフィルターになるともいえるが。

 中途採用者だけでなく、新卒者も同様である。採用コンサルティングのプレシャスパートナーズが2023年卒の学生に実施した「就職活動・内定後に関する調査」で、面接で面接官や人事の態度が悪く、企業のイメージが悪い印象になったことはあるかを尋ねたところ、「ある」が37.6%で「ない」は62.4%となっている。

 中途採用に比べて「ある」の割合が少ないのは、新卒者向けにはそれなりの準備をしていることや、対応に慣れた人事担当者が面接を担うケースが多いからではないかと思う(中途採用者は、配属予定の責任者等が面接官となるケースが多いだろう)。

 それでも4割近くあるのは、準備をしてもボロが出てしまうのか、それとも、イマの学生が想像以上にナイーブなのか。中には、打たれ強い人材を集めるために確信犯的にやっている企業もありそうだが。

 印象が悪くなった具体例には、面接官が無表情・無反応、上から目線、タメ口、小馬鹿にした態度、否定的な反応、視線を合わせない、などが示されている。

 もっとも、このような人はどの職場にも一定割合いるはずで、普段の地が出ただけともいえる。筆者も企業とのミーティングでこういった人に出会うことがある。

 ただ、ミーティングであれば、最初の印象が悪くても2回、3回と続けるうちに印象が変わることも多いが、面接の場合はそうはいかない。面接官の態度という大局的に見ればささいなことで、優秀な人材を逃してしまうリスクがあることを改めて認識しておく必要があるだろう。           

 


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