人事制度構築の事例 職種限定正社員制度



重本コンサルティングオフィス
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職種限定正社員制度

 
 当オフィスにて導入を支援した職種限定正社員制度のポイントをご紹介します。

制度導入の背景

 クライアントは消費財の製造販売業です。正社員以外の販売職は、パートタイマーや契約社員が担ってきましたが、昨今の人手不足により、正社員でないと人員が集まらず、また、契約社員等の無期雇用転換も始まるため、職種限定正社員制度を導入することとなりました。
 当面は販売職のみですが、将来的に製造・事務などの職種も受け入れることを想定し、制度を設計しました。
 
定義
 
 就業規則に定める職種限定正社員の定義は次のとおりです。

職種限定正社員とは、職種限定正社員就業規則第○条に定める手続を経て採用または転換した、特定の職種に従事する、雇用期間の定めのない60歳未満の者をいう。

資格等級制度
 
 クライアント企業では役割等級制度を導入していますが、適切な等級がないことや、職種限定正社員は昇格が生じないことから、役割等級制度の対象外とし、特に資格等級は設けないこととしました。

報酬制度

①給与体系
 通常の正社員(以下、正社員)と同様としました。ただし、正社員の役割給部分は職種給としました。

 職種給+販売職手当+家族手当+住宅手当+時間外・休日労働手当+通勤手当

②職種給
 正社員の一般職クラスを参考に、下記のような賃金テーブルを設定しました。ピッチは正社員と同じです。なお、将来、製造職などが発生した場合は、それぞれの職種に対応する賃金テーブルを設定する予定です。

 号数
 職務給
 1
 160,000
 2
 163,000
 3
 166,000
 ・・・ 
 ・・・
 29
 244,000
 30
 247,000
 31
 250,000

③賞与・退職金
 賞与・退職金も正社員と同様の仕組みで支給することとしました。

④契約社員等から転換するときの給与
 契約社員等の基本給から、新たに支給することとなる住宅手当分を減額した金額で職種給を設定することとしました。販売職手当等は契約社員時にも支給していましたので、基本的に契約社員等のときと月給は変わらず(家族手当の支給があれば増える)、賞与の分だけ年収は増加することになります。退職金も含めると、人件費の増加となりますが、人材確保と維持の方が大切とクライアント企業は判断しました。
 
評価制度

①評価のしくみ
  評価のしくみは、正社員と同じく業績評価と能力評価によることとしました。評価期間(半期ごと)、評価体制(1次・2次評価)、昇給や賞与への反映の仕方なども同じです。

②評価シート
  正社員の評価シートを簡略化して設計しました。特に、経営ビジョンの遂行度をチェックするバリュー評価は、「これだけは」という重要行動に絞り込みを行いました。 また、業績評価は、正社員は目標管理を用いていますが、限定正社員は、売上目標等の数値目標をあらかじめ設定する方式としました。これにより、人事評価にかかる手間は、正社員に比べてかなり少なくなりました。
 
正社員との転換制度

 限定正社員から正社員への転換、あるいはその逆については、特にルール化しませんでした。当面は、そのような要望があったときに随時対応していくというスタンスです。

規程類
 
 以上の事項を明文化するため、新たに、「職種限定正社員就業規則」「職種限定正社員給与規程」等を作成しました。